FRPは繊維強化プラスチックス(Fiberglass Reinfoced Plastics)の略称で、ガラス繊維などの強化材(補強材)で補強したプラスチックのことです。
FRPは数々のプラスチックス材料の中でも最も耐衝撃性に強く、耐水性や成形性に優れた特性を有することから、船舶、水槽、自動車のボディパーツ、バスタブ、浄化槽、屋根材、ケミカルプラント、サーフボード、ヘルメットなどの成形品として、幅広く使用されています。
このような優れたFRPの特性を応用し、最近では防水分野にも使用されるようになりました。住宅建築でFRP防水が採用されるようになってからは、木造住宅でもベランダが作られるようになり、現在木造住宅ではFRP防水が主流となっています。屋上防水で使用する場合は、軟質の樹脂を使用して地震などでも割れないようにしています。
FRP防水は、液状の不飽和ポリエステル樹脂に硬化剤を加えて混合し、この混合物をガラス繊維などの補強材と組み合わせて一体にした塗膜防水です。
母材となるコンクリートや、金属・木部の表面に密着することで、FRPの被覆防水層を形成します。防水層は軽量かつ強靭、耐熱性・耐食性・耐候性などに優れているという特長があります。また、樹脂の硬化速度が速いため1日ですべての工程を完了させることが可能なのも大きな特長の一つです。軟質の樹脂で現場施工され、空気と反応して硬化し、補強材と一体になって出来上がったFRP層は、継ぎ目のない優れた防水層をつくります。
ここでは一例として、一般的な弾性FRP防水処理をコンクリート(モルタル)の上に行う場合の方法をご紹介します。
下地が完全に乾燥していることを確認した後、モルタル表面の吸い込みを見ながらローラー等でプライマーを均一に、充分に染み込ませるように塗布します。プライマーとは下地と防水剤を馴染ませる為の接着剤の様な物です。そしてプライマー塗布後、30分以上乾燥させます。
不良箇所、コーナー部、目地等にパテ等を充填し、凹凸が無いよう表面全体を平滑に補修します。
ガラスマット目を押える為、表面に樹脂をムラ無く塗布し表面をコーティングしていきます。既に表面調整作業済みなので、樹脂の表面平滑性に任せた自然な作業を心掛け、樹脂溜まり、樹脂ダレに注意します。
以上が一般的な弾性FRP防水処理の施工工程になりますが、実際にはFRP防水作業には、求められる要件別に様々な工法、資材があり、その選定や施工には多くの知識と経験が必要とされます。従って施工業者の技術レベルによっては同一仕様であっても仕上り耐用年数等に大きな差が生じます。
ウレタン防水とは、一言で言うならば、塗るだけで防水層を形成する材料を使用する塗膜防水工法です。防水工事の中でも最もポピュラーな工事であり、最近の改修工事の比率の急増とともにウレタン防水の需要も増えています。ウレタンの特性は、下地の形状に馴染み易く、水密性の高い連続皮膜が得られます。シート、FRPなど他の防水材料との複合防水工法は、性能面・意匠面でも豊富なバリエーションと信頼性の高さから、一般の屋上から屋上をテニスコートに、またマンションの開放廊下・階段室、ベランダ・ルーフバルコニーなどさまざまな用途に対応出来ます。
ウレタン防水の特徴は、防水層が軽量であり建築物に負担をかけない点と、ウレタン塗膜が複雑な収まりにも容易に対応出来、防水面に継ぎ目のないシームレスな防水層を形成し、定期的なトップコートの塗り替えをすることで、防水層を紫外線劣化から長期に亘り防ぐという点が挙げられます。また、比較的安価であるというメリットがある反面、塗膜の均一性が低いというデメリットがあります。
ウレタン防水の耐久性は、防水仕様(防水層の厚さなど)、メンテナンスの良否、屋上の使用状況などによって変わってきます。標準的な例として、5年程度毎に最上層の保護仕上塗料を再塗布すると15年程度の耐久性(防水性能の保持)が可能です。脱気絶縁機能が前提ですので防水層にはフクレ、破断がない状態である筈です。従って10~15年目の改修時には既存防水層の撤去や下地処理の手間がかからず、ウレタン防水材の再塗布(2~3kg/m2の増し塗り)のみで済みます。これは改修工事としては大変簡単な工事で工期も大幅に短縮出来、コスト面でも全面改修に比べ1/2ないし1/3の費用で済みます。改修時に撤去した廃材が出ない為、環境保全や資源有効利用の観点からも大いに評価されます。以上の点から、ウレタン防水は10~15年目の改修時においても非常にメリットの大きい工法であると言えます。
現在のウレタン防水材の大半は主剤と硬化剤が化学反応で硬化する2成分形材料となっています。硬化する過程の化学反応は、温度に大きく左右されます。温度が高いと反応は速く、当然のことながら可使時間(作業時間)も短く、硬化も速くなり、温度が低ければその逆になります。従って、どの季節でも適当な可使時間(30~90分)があり、翌日あるいは翌々日には硬化し、歩行出来るように調整する必要があります。そのため材料を「冬」「春秋」「夏」用として使い分けるのです。一般的な目安は気温約5~15℃では「冬」用、15~25℃では「春秋」用、25℃以上では「夏」用を使用します。
ウレタン防水材や溶剤は、消防法に定める危険物に指定されています。また防水施工作業では、労働安全衛生法、酸素欠乏症防止規則、特定化学物質等障害予防規則 、有機溶剤中毒予防規則ならびに毒物および劇物取締法など多くの規則を受けます。消防法で定められた危険物を、指定数量以上に作業現場で臨時に貯蔵したり取り扱う場合には、所轄の消防本部または消防署長あるいは市町村長に申請して、仮貯蔵、取扱いの承認を受けることが必要です。
標準的なウレタン防水の施工工程は次表の通りです。
作業工程 | 作業内容 |
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①下地調整 | (1)作業に支障をきたす設置物移動(エアコン室外機等・・) (2)高圧洗浄 (3)付着物撤去 (4)必要であれば部分補修 |
②プライマー塗布 | 既設面と新規防水塗膜を密着させるための接着剤のようなものをローラーで塗ります。 |
③補強布貼り付け | ガラスクロスを使用し、このクロスが浮き上がったり、シワにならないよう注意し接着剤で貼り付けます。 |
④防水材塗布 | 平場部分、立ち上がり部分を均一にコテやゴムベラで仕上げます。 |
⑤トップコート塗り | 紫外線や摩擦に強いウレタン樹脂をコテまたはローラーで塗ります。 |
ベランダ防水の不具合が原因による雨漏りはとても多く、ベランダの防水工事は非常に重要な工事であると言えます。その理由として、主に以下の3つの理由が挙げられます。
元々の新築時の防水仕様が大抵の場合、屋上と比べて1ランクか2ランク、グレードが低い仕様になっていることが考えられます。そのため、屋上防水よりもベランダ防水の方が先に耐用年数の限界を迎えてしまうことが多いのです。
屋上よりもベランダの方が日常的に人の出入りが多いため、傷みやすいということが考えられます。一般的に、ほとんどの家庭では屋上ではなくベランダに洗濯物を干します。その逆に、毎日のように屋上に登る方は少ないと思います。防水としてグレードの高い屋上よりも、グレードの低いベランダの方が、歩行頻度が高く、傷みやすい状況にあるのです。
ベランダには色々物を置いてあることが多いため、それによって排水状況が悪くなったり、水の乾きが悪くなったりして、傷みやすいことがあります。もちろん屋上のように直射日光で太陽に照らされることも傷みの原因になりますが、それ以上に防水を傷めるのが水なのです。防水の上に溜まった水がなかなか乾かずに、常に水に濡れた状態になってしまうと、防水はどんどん傷んでしまいます。(一部のFRP防水や塩ビシート防水を除く)
原因:勾配がとれてない・排水ドレンの詰まりなど
原因:FRPの割れ・ウレタンの切れなど
原因:床用の防水塗装の劣化
ベランダやバルコニーは、建物によって色々な工事方法・材料で防水されていますが、ベランダ床の簡単な見分け方は、FRPの床なら、床を指でノックすると「コンコン」と音がします。触って柔らかいのはゴムシート・ウレタンゴムなどです。
ベランダやバルコニーの防水工事に用いられる主な工法は次の通りです。
ウレタン防水は密着性に優れており、塗り重ねによる改修が可能なため、既存下地を撤去する必要がなく環境に優しく経済的です。
FRPとは繊維強化プラスチックス(Fiber Reinforceed Plastics)の略称で、プラスチック材料の中で耐衝撃性に強く、耐水性や成形性に優れているという特徴があります。他の防水材とは比較にならない程高硬度で、耐衝撃性・耐摩耗性に優れるため、様々な用途にベランダ・屋上を利用出来ます。
気温の上昇に伴って下地の水分が気化すると、防水層に膨れを起こさせることがあります。通気緩衝工法は下地に残存する水分を拡散し、局地的な膨れを防ぐ効果があります。また、下地のひび割れや押えコンクリートの動きに対して柔軟に追従し、防水層の破断を防止します。
防水工事は施工時に埃や汚れを付着したままでは接着不良を起こしてしまいます。下地調整が甘いと、工事を行ってからわずか数年で防水層が剥がれたり破れる場合もあります。そのため、表面だけでなく見えない部分まできちんと処理を施せるかどうかが重要となります。
ポリマーセメントは水性ですので、有害成分や可燃性成分がなく環境に優しい材料です。また、塗膜に弾力性があり下地の亀裂に対する追従性が優れています。
ベランダの防水工事は、改修工事と新築工事では作業内容が異なります。ここでは、FRP防水の改修工事を例に作業工程と内容をご紹介します。
作業工程 | 作業内容 |
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①下地調整 | (1)設置物移動(エアコン室外機等・・) (2)高圧洗浄 (3)付着物撤去 |
②プライマー塗布 | 既存防水トップコートと新規トップコートを密着させるために接着剤のような機能を持った樹脂を塗布します。 |
③トップコート塗り | 紫外線や磨耗に強い樹脂を仕上げ材としてコテで塗ります。 |
④設置物を戻す | トップコートの乾燥を確かめて設置物を戻す |
作業工程 | 作業内容 (新設工事の場合) |
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①既設防水層を撤去 | |
②下地調整 | (1)表面処理 (2)角処理 (3)目地処理 (4)クラック処理 (5)不陸調整(段差を無くしな滑らかな面にすること) |
③プライマー塗布 | 防水層を密着させるための接着剤のようなはたらきをします。 |
④下塗り | ポリエステル樹脂を塗布します。 |
⑤FRPライニング | ガラス繊維にコテやローラーでポリエステル樹脂を含浸させ防水面を作ります。強度や弾力性をさらに高めるため、この作業を2回行うこともあります。 |
⑥成型処理 | FRPのバリなど、余分な部分をサンダーで削り落とします。 |
⑦トップコート塗り | 紫外線や磨耗に強い樹脂を仕上げ材としてコテで塗ります。 |
防水が施された建物の屋上や陸屋根も、日光や雨水などにより、長い年月を経るにしたがって徐々に劣化していきます。屋上や陸屋根の防水層の破断や浮きなどは、そこから雨水が浸入する原因となります。そうなると雨漏りするばかりか建物自体の強度を低下させ、建物の寿命を縮める結果となります。屋上防水に関しては雨漏りが発生すると、目に見えない部分の腐食も大きいと思って下さい。 しかしながらマンションの屋上などは立ち入りが制限されている場合も多く、住民や管理会社が異常に気付くのは漏水や雨漏りなどが起こってから、という場合がほとんどです。ただ、漏水や雨漏りが起こったということは、既に建物そのものがダメージを受けている可能性が高いと言えます。定期的な調査診断で早期発見・早期修繕することが、建物の安全性や資産価値保持のために不可欠です。
代表的なマンションの屋上屋根の種類は以下の3種類です。
屋根の使用目的としてだけではなく、設備機器の置き場や屋上駐車場、屋上緑化・屋上庭園等の多岐の用途に用いられ歩行が可能です。(アスファルト防水押えコンクリート仕上げなど)
屋根の加重を出来るだけ避けたい目的で用いられ、屋根に諸設備を設けない条件では有りますが、配管を敷設する時には軽歩行用の補強材を設けます。(アスファルト露出防水・シート防水仕上げなど)
意匠性と雨水が屋根に溜まらない目的で用いられます。屋根が勾配になっているため、屋根の色彩が外観から見える事により建物全体のイメージアップになります。(アスファルトシングル葺き仕上げなど)
ビルの屋根や屋上防水の工法は、1,アスファルト押え防水工法、2,アスファルト露出防水工法、3,シート防水工法、4,塗膜防水工法の4つに大別できます。それぞれの工法の中にも色々な仕様や種類、材料の違いがあります。
アスファルト押え防水工法は最も一般的な工法です。ビルの屋上の床がコンクリート仕上げなら、大半はアスファルト押え防水工法だと考えて間違いないでしょう。この工法は実際の現場でも圧倒的に多く採用されており、その標準耐用年数は15年~20年とされていますが、長いものでは60年以上経過した防水層でも現役として役立っている実績もあり、各種防水工法の中で最も信頼性が高いと言えます。その基本的構造は、屋上全体をアスファルト防水層によって防水したのち、その防水層を押えコンクリートによって押えることで日光や人の歩行などの外的損傷から保護すると同時に、劣化の進行を防ぐと言う構造になっています。稀ですがコンクリートの代わりに砂利を敷く、砂利押え工法などもあります。
アスファルト露出防水工法は、押え防水工法のようにコンクリートなどの押え層を設けず、合成繊維にアスファルトを含浸させたルーフィングと呼ばれるシート状の防水層を露出させた工法です。屋上に人の出入りが無い(または少ない)ケース、いわゆる非歩行や軽歩行の屋上の場合に採用されるケースが多い工法です。構造的には、押え工法の押え層のかわりに1層目のアスファルト防水層を砂付きルーフィングで保護し、劣化の進行を防ぐことが目的となっています。表面のルーフィングはあくまでも保護層であり、本来の防水の役目はその下にある防水層が担うことになります。
シート防水工法は、貼り合せたシートを防水層として用いている工法です。シートにはおもに塩化ビニル樹脂系シート、加硫ゴム系シート、非加硫ゴム系シートなどがあり、それぞれに特性があります。ほとんどの場合が露出工法なので屋上を見ればすぐに分かりますが、まれにコンクリートで押えるケースがあり、アスファルト押え防水工法との違いが見た目では分かりません。この場合は新築時の設計図面や仕様書を見ないと分からないため注意が必要です。
塗膜防水工法は、高分子化合物を主体とした液状材料を所定の厚さに塗布し、造膜(反応硬化して膜を造ること)させて防水層を形成する工法です。平面形状の複雑な屋根や屋上でも容易に防水層を形成出来ますが、高い下地精度が必要であり、施工環境にも様々な配慮が必要です。塗膜防水工法には色々な種類の材料が採用されていますが、主なものにウレタン樹脂系、ゴムアス系、アクリルゴム系、軟質ポリエステル系、ポリマーセメント系などがあります。またFRP樹脂を防水層とするFRP系の防水工法も塗膜防水の一種と言えます。FRP防水などの一部を除いては新築物件に採用されることはほとんど無く、基本的に塗膜防水工法は改修工事に採用されることが多い工法と言えます。
屋上防水層の改修を検討する際に参考となる耐用年数は、建物の立地条件や防水工法・仕様気象条件等の諸条件によって違ってきすので、一様に工法毎に規定するのは困難ですが、ある程度の目安になると考えられます。簡単に言えば、漏水した時が防水耐久性の限界と言えます。ただし、それが何年後かと言うメーカーによる明確なデータは公表されていません。
防水層の寿命を検討する際の指針として、通称:総プロ(旧建設省が主体となって構成された総合技術開発プロジェクト)によって作成された「建築防水の耐久性向上技術」の中での「防水層の耐用年数」では、以下の様に示されています。
防水工法 | 耐用年数 |
アスファルト防水押えコンクリート仕上げ | 17年 |
露出アスファルト防水 | 13年 |
シート防水(塩ビシート・ ゴムシート) | 13年 |
ウレタン塗膜防水 | 10年 |
例えばウレタンゴム系塗膜防水もやはり露出防水を前提としていますが、耐久性は一概に言えません。なぜなら、塗膜の厚さが仕様によって異なるからです。おおよそ厚さが2mm(軽歩行用)の仕様であれば耐久性は8~10年、厚さが3mm(歩行用)の仕様であれば10~12年程度と考えられます。またウレタンゴム塗膜防水には、表面にトップコートと呼ばれる保護塗料を塗布しており、耐久性はこの塗料の性能でも違ってきます。トップコートは全てのメーカーが5年程度で塗り替える事を前提としています。
本来、コンンクリートはひび割れなどの欠陥がなければ漏水はしませんが、コンクリートはひび割れなどの欠陥が避けられないため防水が必要となるのです。もし、ひび割れなどの欠陥が発生しなければ防水の必要性はありませんし、建築基準法にも防水を義務付けた規定はありません。しかし全ての建物で防水を施しています。これは、誰もがコンンクリートのひび割れなどの欠陥は避けられないと考えているからです。
最近ではアスファルト防水が改良された改質アスファルト防水や、塩ビシートでは遮熱タイプのシート、ウレタン防水では通気絶縁工法などがありますので、この場合は一概に標準耐用年数が当てはまるとは限りません。改修を実施する際は、劣化状況が部分的なものであって補修程度で対処できるものか、全体的な劣化で防水改修工事が必要なのかは、現地の条件や状況・経年数によって変わりますので、専門家による劣化調査を行い判断する事が望ましいでしょう。
既存防水層がアスファルト系の露出防水の場合、改修方法として改質アスファルトルーフィングシートを用いるトーチ工法が有ります。この工法は、下地処理として既存防水層の不具合箇所、例えば膨れが生じた箇所を切開し、トーチバーアーで過熱融解して貼り戻すなどの部分補修をおこないます。防水層の施工は、前面に改質アスファルトルーフィングの裏面をトーチバーナーで加熱融解しながら貼り付け、既存防水層と一体化させます。トーチ工法は、アスファルト系の貼り増しと解釈できる事から、「被せ工法」とは区別されています。 この工法の施工上のポイントは、シートジョイント(接合部)の水密性の確保です。幅105cmのシートを10cmラップし、シートの裏側をトーチバーナーで加熱融解しながら、既存アスファルト防水層に接着させると同時にジョイントを一体化しますが、この作業は極めて熟練を要します。
接着を妨げるホコリ、レイタンス、油などは高圧水で完全に除去してから清掃します。
ドレンへの排水不良や、部分的な水溜りをモルタルで調整し、全体の勾配を調整して仕上げます。
ルーフィング材の接着力強化の為、プライマーをゴムコテなどでこすり付けます。
部分的なルーフィングの浮き・破れ等の不良箇所は切開し、貼り戻してバーナーで熱を加え接着し補修します。
脱気筒を取り付け不織物を貼って補強します。補強は出隅・入り隅・パイプ廻り・ドレン廻りも同様です。(絶縁・脱気工法の場合)
トーチバーナーにより改質アスファルトルーフィングシート防水材を貼る。シートの重ね幅は100mmを確保し、シート内には空気を包含しない様注意します。
パラペットのアゴ部分までシートを立ち上げ、平場と同様にルーフィングを貼り付けます。
端部をアルミ製のフラットバーで固定し、取り合い部分にコーキングを打ち込みます。
表面に付着しているゴミ・ホコリ等を除去し、トップコートを塗布して紫外線から防水層を保護します。
建物から水が漏れ始めるようになった際、漏水を食い止めるために行う工事(劣化防止と補強・修復)を止水工事と言います。
止水工事の目的は漏水を止めることですが、同じ止水工事でも屋上や外壁の場合と地下構造物の場合とでは、その方法は大きく違ってきます。外壁からの漏水に対しては、樹脂注入を行います。しかし、地下構造物の止水工事の場合は高い地下水圧がかかるため、完全な止水を行うには、ひび割れ内だけではなく、外の地盤も固めて遮水壁を作らなければなりません。そのため、屋上や外壁の止水工事に比べ施工には高度な知識・技術が求められ、また、入念な調査を行うことも必要となります。
高圧樹脂注入とは、お風呂や厨房などでハツラずに穿孔穴を開けそこへ樹脂を注入して止水を施す工法のことです。EVピットや地下室の漏水による止水工事などにも有効な方法です。24Paの高圧注入が可能なため、ひび割れの深い部分はもちろん、ひび割れの端の微細な部分にまで樹脂が行き渡るため、安定した補修結果を得られるという特徴があります。また、大量に樹脂を注入する場合でもポンプによる連続注入が出来るため、施工効率が非常に高くなっています。